


「東日本大震災の時は、10%以上の株価急落が起こりました。」
日本は地震や台風などの自然災害が多く、過去にもそのたびに株式市場が大きく揺さぶられてきました。
その一例として挙げられるのが、冒頭で述べた2011年に発生した東日本大震災です。
当時、日経平均株価は震災後の数営業日で大幅に下落し、最安値から約4か月かけて徐々に回復していきました。
この記事では、そうした過去の事例を踏まえながら、今後予測されている「南海トラフ地震」に対して、私たち個人投資家がどう備えるべきかを、自分の経験も交えながら考えてみたいと思います。
東日本大震災のとき、私は株式投資をしていたのですが、正直言って、株価のことを考える心の余裕がまったくありませんでした。
日々伝えられる被害の情報や生活の混乱のなかで、「投資」というものが一時的に頭からすっぽり抜け落ちてしまったのを覚えています。
相場は確かに急落していましたが、私自身はそれを見て慌てたというより、ただ呆然としていたという方が近かったかもしれません。
そんな中、なんとなく不安になって、持っていた株をいくつか手放してしまったことを、今でもよく覚えています。
南海トラフ地震については、もはや「いつか来るかもしれない災害」ではありません。
政府(内閣府や地震調査研究推進本部)も公式に、30年以内に70?80%の確率で発生する可能性があると公表しています。
その想定される影響は、東海地方から九州にかけての広範囲に及び、地震・津波・ライフラインの寸断・経済活動の停止など、社会全体に深刻な影響を及ぼすとされています。
つまり、南海トラフ地震は「もしものリスク」ではなく、「起きる前提で備えるべきリスク」だと、私たち投資家も受け止める必要があります。
過去の地震と同様に、もし南海トラフ地震が発生すれば、株式市場は一時的に大きく下落する可能性があります。
企業業績や物流、社会インフラへの不安が広がり、投資家心理も冷静ではいられなくなるでしょう。
ただ、過去の経験─東日本大震災や、2024年夏のような自然災害ではない経済要因による暴落─から学べるのは、多くの下落は一時的であり、やがて回復していく可能性もあるということです。
何が起きるかわからない混乱の中では、冷静な判断が難しくなります。
だからこそ、今のうちに準備しておくことがとても重要だと感じています。
たとえば「〇%下落したら一部売る」「長期保有の銘柄は動かさない」といったルールを事前に決めておけば、パニック時でも多少は落ち着けると思います。
すべてを株に投じていると、急な下落でどうにもできなくなります。少し余裕を持っておくことが、自分を守ることにつながります。
何もせず様子を見るという選択肢もあると、私は学びました。判断は急がなくていいと、自分に言い聞かせることが大切です。
SNSやニュースで不安が倍増することがあります。信頼できる情報源を見極め、感情ではなく事実で判断できるように意識したいところです。
自然災害だけでなく、2024年夏のように災害がない状況でも、株価が突然10%以上も下がることがあります。
そのため、「最大でどのくらい下がるのか」をあらかじめ数字でイメージしておくことが、自分のメンタルを守るために役立ちます。
たとえば、1,000万円運用していて、20%下落すれば800万円に。
この数字を事前に想定しておくことで、実際に下がったときにも「想定内だ」と受け止めることができます。
“最悪を想定しておけば、実際に起きたときに、最悪の判断をせずにすむ。”
これは、自然災害にも、相場の急変にも通じる投資の心構えだと私は思っています。
私は投資の専門家ではありません。
ただ、あの震災を経験した一人の個人投資家として、「心の余裕がないときに判断することの難しさ」を痛感しました。
南海トラフ地震がいつ起きるのかはわかりません。
でも、その「いつか」に備えて、今だからこそ考えておけることがあるはずです。
株価はまた暴落するかもしれない。
でも、その時に自分の判断まで一緒に崩れてしまわないように。
心の準備が、投資家としての大きな支えになると、私は信じています。
あなたは、次の“もしも”にどう備えていますか?