ベトナムオイル総公社(PVオイル)

ベトナムオイル総公社(PVオイル、PVO)

配信履歴:2018/1/19

2018/1/19 配信情報

ベトナムオイル総公社は、2018年1月25日に新規株式公開(IPO)を実施し、資本金の20%に相当する2億700万株余りを放出する予定だ。売り出し価格は1株当たり1万3,400ドン。PVオイルは小売りで国内第2位(ペトロリックスに次いで)、市場規模で全体の20?22%を占めている。 さらに、原油輸出入活動においてペトロベトナム独特の業務代理人の役割を果たし、1年当たり1,500万トンの原油量で安定した手数料を受けている。異なる評価法で(P/E、P/SおよびP / B)、一年間の目標株価は1株当たり18,200VND(IPO価格から36%上昇)。

 

2018年の純売上高は62兆1210億VND(前年比16%増)、純利益は6260億VND(27%増)に達する見込みだ。900億VND(2017年のKVから、フォームDに関する保留中の税金の残り)が2018年に記録されると仮定していることに注意してください。この金額を除外すると、2018年の純利益は5500億ドン、 12%上昇。

 

PVオイルにプラス及びマイナスの両方の要因は以下のように:

 

プラス要因:
・ベトナムで第2位の石油元売り会社であるPVオイルは国内における精製石油製品の需要増の恩恵を受ける。地域諸国と比較してベトナムはガソリン消費量が低い、一日当たりのガソリン消費量では、タイ(0.29リットル)、インドネシア(0.34リットル)、マレーシア(1.08リットル)を大きく下回り、2016年にわずか0.21リットル/日だった。 BMIによると、ベトナムの精製石油製品の総消費量は2016年に一日当たり435,000バレル(bpd)に達し、前年比5%増となった。 2017年から2025年までの需要はCAGRで5.1%と推定されている。

 

特に、航空業界の急速な成長に伴い、航空燃料の消費量は2018年から2022年まで一年当たり8.5%増加すると見積もられている。 現在、Petrolimex Aviation(PLX)とSkypec(ベトナム航空の子会社)である航空燃料流通業者はわずか2社しかない。 したがって、航空燃料分配に参加することは、PVOilが将来的に成長を達成する機会であるだろう、
さらに、政府が自由貿易の統制を強化しているために、PVオイルのような資格のある販売業者の販売を拡張する。

 

・低ベースに基づいてCOCOチャネル(ガソリン小売)の拡大、 航空燃料や石油掘削のような産業用使用者チャネルにおける販売量の増加、コスト削減などを見ると、成長可能性がある。PVOilがPETECとバイオ燃料3工場を株式売却/再編する場合、将来の投資計画に資するだけでなく、利益を取ることができ。

 

・国有株式を35%に減らすことは、戦略パートナーがベトナムの石油小売業に積極的に参加する最良のチャンスの一つになるだろう。

 

・非中核の事業から追加の売上及び利益:2018年から2020年までの投資計画ではPVオイルはコンビニエンスストア、自動車メンテナンス・カーウォッシュなどの非中核事業に3.6兆ドンを費やす予定です。 戦略的パートナーの参加と共に同社は、今後COCOチャネル(ガソリン小売)の拡大によりガソリンスタンドの約50%で非石油事業を実施することができる。

 

・バイオエタノール5%混合ガソリン「E5」の短期的な利益:E5生産能力を180万m3をとする計画だったが、流通網を通して販売量がわずか80万?100万m3。残りの80万m3を他の石油元売り会社に供給できることを意味する。 また、短期的には、E5によりPVオイルの販売量が大幅に増加する可能性がある。 基準価格(小売価格)の算定における輸入税の加重平均は、2017年第4四半期の8.6%(2017年の平均9.7%)から2018年第1四半期にガソリンに対して10%に増加し、PVオイルの利益を増やすのにつながる。

 

マイナス:
・成長を阻害する意欲的な投資計画。中核事業の成長促進と合併買収(M&A)の両方を通して、2022年までに現在の500から1,570ガソリンスタンド(すなわち一年当たり210ヶ所) 。全国の最も良い条件を備えている土地の大部分が現在、特に大都市でほとんど占有されたため、M&Aはより良い解決策と思われる。 しかし、M&Aのコストは、特に交通量の多い場所で予想よりもはるかに高い可能性があり、結果として投資収益率が低くなる。

 

・供給量が限られている:国内製油所が生産することができないEuro IVとVの高い基準を除いて、Binh Son製油所とNghi Son製油所からの精製石油製品をPetroVietnamのメンバーとして以来使用する必要がある。 従って、価格交渉において、PVオイルの交渉力が弱いことを意味している。 限られた供給源はより安価な供給源、特にはFTA協定による低/輸入非課税の製品またはEuro-5規格に対応しているディーゼル、A95などの高品質製品からの恩恵を受けるのが困難になる。

 

・石油価格の変動:小売価格を15日ごとに調整する政令83 /N?-CPは石油元売会社を在庫損失から守る。 しかし、原油価格が大幅に下落するその時点でPVオイルが現物価格で石油を購入する場合、15日遅れの影響で在庫損失が発生。 石油価格の急激かつ継続的な下落の場合には、在庫損失が重大になる可能性がある。

 

・競争の激化:業界をリードするPLXはガソリンスタンドをオープンするのに積極的である。 戦略的パートナーであるJX Nipponと莫大な現金準備金を持っているため、今後数年間で新しいポンプステーションを獲得するPLXの利点である。 農村市場、工業団地、または高速道路を目的にして市場シェアを拡大するのはPVOilだけではなく、PLXとIdemitsu Q8もその戦略に熱心がある。 PLXの小売チャネルでの市場シェアは現在31%にすぎないことに注意してください。 したがって、反トラスト法に違反することなく、今後COCOチャネルの拡大を続ける可能性が高い。

 

・政策リスク:石油小売市場は高度に規制されているため、政策変更がリスクの一つになる。 2つの製油所の税金、手数料および流通メカニズムの変更も大きな影響を与える

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