キドグループ（KDC：HOSE）

配信履歴：2017/12/4

2017/12/4　配信情報

2017年第3四半期、コア事業からの純利益は予想を下回った。

2017年第3四半期の財務諸表において、売上高2兆1310億VND（前年同期比で359％）、純利益820億VND（2016年Q3の税引き後利益の9.5％）を発表した。 売上高の大幅な増加はVOC（2017年5月）とTAC（2016年12月）の統合によるものであったが、利益の低下は、2016年Q3にMondelezに20％の残り株式を譲渡したことによる1兆2260億VNDの金融収入が記録されたからである。

2017年最初9ヶ月の売上高と純利益は累積でそれぞれ5兆750億VND（前年同期比251％）、4890億VND（51.5％減）となった。年間の利益計画を9％上回ったが、主な収益源はコアビジネスではなく財務収益から生じる。
KDCはNhat Haoという会社を設立すると発表した。Nhat Haoは、タイのパートナーとの協力の下にソースと調味料の製品を輸入、流通する。

アイスクリーム：年度目標に達しない

2017年1−9月間で、KDFの純売上高は.1兆2260億VND（前年同期比7.5％増）、純利益は1,440億VND（2％減）となった。売上総利益率は2017年の9ヶ月間で54％、2016年同期には58.1％だった。売上総利益率の減少は、Bac Ninh工場の減価償却費の58％増に起因すると考えられる。冷凍食品の売上高は270億VNDに過ぎず、2017年に設定された1830億VNDの年間目標を大幅に下回った。

2017年に、冷凍食品（包子、冷凍ポテト/豆、肉団子など）からの1830億VNDを含む1.9兆VNDの売上高、 2000億VNDの純利益という計画を立てる。一方、KDFはアイスクリーム及びヨーグルトの2017年の売上高が28％、26％を見込んでいる。第3四半期まで、売上高の年間目標の64.5％、税引き前利益の計画の65.2％を達成した。2017年の目標を下回る可能性が高い。

販売費及び一般管理費の増加により、2016年第4四半期に4.6億VNDの損失を計上したことに留意すべきである。 しかし、北部の冬（北部における売上が同社の売上の半分以上を占める）のため、第4四半期は好調な時期ではないが、利益を記録する見込みである。

KDFはDabaco Foodsの製品（2017年10月以来には缶詰肉、ソーセージ）を配布し始める。2017年の予想売上はに300?350億VNDとなる。

TAC（KDCがTACの65％、VOCが30％を所有している）：利益マージンが予想通りに改善

TACの2017年の純売上高は3兆730億VND（前年比 6％増）、純利益は860億VND（48.3%増）となった。売上高の増加は目標を下回ったが、2016年9ヶ月の9.5％から11.8％に改善した粗利益率より、純利益が大幅に増加した。 経営陣の予測によれば、売上総利益率は、製品開発、原料購入、販売およびマーケティングにおける急激なリストラを行うことを通って、今後15％以上に拡大することができる。 詳細に、TACは低いマージンを持つパーム油の製品を販売し始める。 しかし、ベトナム北部の冬季には、気温10度以下のときに使用頻度が低いと、曇り／凍結される。目標市場の気候に適応しながらより高いマージン及び売上を得るため、製品の混合物を再調整する予定だ。

VOC（KDCが51％を所有）：マージンの改善には長い時間がかかる

2016年12月以来TACと統合されなくなったことにより、VOCの2017年9ヶ月の売上高は前年同期比で22.5％の3兆1170億VNDとなった。TACの売上高を除いたVOCの親会社の売上高は14.1％上昇した。 親会社の売上総利益率は卸売りの割合が上昇したため、3.7％に達した（対2016年同期の5.6％）

2017年に、VOCの純売上高が4兆4500億VND（前年同期比8％増）、純利益が2000億VND（前年同期比26％減）に達すると見込んでいる。 しかし、2016年にTACの株式の売却による金融収益と投資引当金の両方を除いた場合、純利益は22％増となる。 VOCは販売量の80％以上が非常に低いマージンを持っており、マージンの余裕がほとんどないため、売上総利益率を改善するのは困難で時間がかかるでしょう。

予測

2017年の売上高は7兆590億VND（前年比215％増）、親会社の普通株主に帰属する純利益は4800億VND（59.1％減）と予想されている。

2018年に、VOC統合（2017年6月にVOC統合を初め）により全セグメントの収益性の向上と、親会社株主に対する純利益は51.7％増加する見込みである。 以下は主な仮定：
・Bac Ninh工場がもたらす売上が上昇すると見込んで、アイスクリームの売上高と純利益はそれぞれ16.9％と25.3％増加。 アイスクリーム、ヨーグルト、冷凍食品の売上高は、2018年にそれぞれ15％、15％、80％と予想されている。
・食用油：2018年に、TACの売上総利益率が13％（2017年9ヶ月の11.6％から）に拡大し、純利益が44.3%増と見込みである。VOCについては、税引き後利益の伸び率が13.7％、売上高が5％、粗利益率が50bpsに改善すると予想されている。